2006年のチャンプカー・シーズンは、28回目のシーズンであり、チャンプカー・シリーズへの名称変更後3度目のシーズンであった。2006年4月9日に開幕し、最終戦は11月12日、計14のレースで争われた。
参加チームとドライバー
ドライバーの変更
ニューマン・ハース・レーシングは昨シーズンチャンピオンのセバスチャン・ボーデと、昨シーズンはインディ500の負傷でオリオール・セルビアに代わられたブルーノ・ジュンケイラを再起用した。オリオール・セルビアはクリスチアーノ・ダ・マッタに代わってPKVレーシングに加入、ルーキーのキャサリン・レッグとチームメイトになった。レッグは2005年のアトランティック・チャンピオンシップでシーズン3位となり、チャンプカー・シリーズにフル参戦する初の女性ドライバーであった。チームの共同オーナーであるジミー・バッサーはサードカーをドライブしていくつかのレースに出走した。フォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングはポール・トレーシーとマリオ・ドミンゲスを、ルースポートはジャスティン・ウィルソンとA.J.アルメンディンガーを昨年に引き続いて起用した。
チーム・オーストラリアはアレックス・タグリアーニとウィル・パワーという昨シーズン終盤のラインナップを継続した。コンクエスト・レーシングはアンドリュー・レンジャーを引き続いて起用し、チームメイトには2005年アトランティック・チャンピオンシップのシリーズチャンピオンであるチャールズ・ツォルスマンを起用した。ロケットスポーツ・レーシングは昨シーズンのルーキーオブザイヤーであったティモ・グロックと、マイケル・マクドウェルの両名を失ったが、ウィリアムズF1から有望なブラジル人ドライバーのアントニオ・ピッツォニアを獲得した。しかしながら、目立った戦績を上げることはできなかった。
CTE-HVMレーシングは昨シーズン4名のドライバーを起用したが、今シーズンは新たにダン・クラークとネルソン・フィリップの2名を起用した。デイル・コイン・レーシングは最も大きなワイルドカードを獲得した。2度のシリーズチャンピオンに輝いたクリスチアーノ・ダ・マッタをナンバー1ドライバーとして起用し、チームメイトはルーキーのベルギー人ドライバー、ヤン・ヘイレンであった。
シーズン中の変更
- アントニオ・ピッツォニアはロケットスポーツ・レーシングで限られた数戦しか参加しなかった。ニッキー・パストレッリがポートランドでロケットスポーツのテストを受け、ピッツォニアよりも高評価を受けたと思われたが、開幕戦のロングビーチではピッツォニアがドライブした。その後ピッツォニアはモントリオールで18号車をトニス・カセメッツに代わってドライブした。
- ミルウォーキー・マイルの後A.J.アルメンディンガーはルースポートを離れ、デイル・コイン・レーシングを離れたクリスチアーノ・ダ・マッタが加入した。ミルウォーキー戦から1週間後にマリオ・ドミンゲスはフォーサイス・レーシングを合意の上離脱し、ダ・マッタに代わってデイル・コイン・レーシングに加入、ドミンゲスの空席はアルメンディンガーが埋めることとなった。
- トロント戦ではニッキー・パストレッリがスポンサーフィーを使い果たした。ロケットスポーツは週末パストレッリの車を走らせられなかったが、エドモントン戦では復帰した。
- クリスチアーノ・ダ・マッタはロード・アメリカのテスト走行中に鹿との衝突事故を起こし重傷を負った。ルースポートはデンバー戦でジャスティン・ウィルソンのみを走らせ、ダ・マッタの代役の発表は行われなかった。
- マリオ・ドミンゲスはエルクハート・レイク戦の週末前にデイル・コイン・レーシングを離脱し、ロケットスポーツ・レーシングに加入した。
- ヨーロッパF3000およびミナルディF1のテストドライバーであったウルグアイ人ドライバーのフアン・カセレスがドミンゲスに代わってデイル・コイン・レーシングの19号車をエルクハート・レイクでドライブした。ドイツ人ドライバー、アンドレアス・ブルツがカセレスに代わって19号車をサーファーズ・パラダイスでドライブした。
- サーファーズ・パラダイス戦の後、アルメンディンガーは2007年シーズンはNASCARに参戦することを発表した。フォーサイスは彼に代えてバディ・ライスを起用し、最終戦までドライブさせた。
- ポール・トレーシーはゴルフカートに乗って砂丘を飛ぼうとして肩を負傷し、最終戦のメキシコシティを欠場した。彼の代わりに、すでにフォーサイスとサードカーをドライブする契約を結んでいたデヴィッド・マルチネスが出場した。
レース
シリーズ結果
レース結果
ポイントシステム
ボーナスポイント:
- 1 :ファステストラップ
- 1 :金曜の予選でのファステストラップ
- 1 :土曜の予選でのファステストラップ
- 1 :レースでのラップリード
- 1 :スタート順位から最も上昇したドライバー(同値の場合は上位者に与えられる。トロントではウィル・パワーが12位から7位、チャールズ・ツォルスマンが14位から9位と同値であったが、パワーに与えられた)
一人のドライバーが一つのレースで得られることのできる最大得点は35。
ドライバー
注
- マリオ・ドミンゲスはミルウォーキーで回避できるクラッシュを引き起こしたため7ポイントを失った。
- ポール・トレーシーはサンノゼで回避できるクラッシュを引き起こしたため7ポイントを失った。
- ポール・トレーシーはデンバーで再び回避できるクラッシュを引き起こしたため3ポイントを失った。
- A.J.アルメンディンガーはレッドブルのNASCARチームと契約後、ジェラルド・フォーサイスに解雇された。
ネイションズカップ
注
- メキシコはマリオ・ドミンゲスがミルウォーキーで罰せられたため、7ポイントを失った。
ドライバーポイント
備考
第2戦
- ジミー・バッサー (PKVレーシング #12) は第2戦に出走しなかった。
- ニッキー・パストレッリがアントニオ・ピッツォニアに代わってロケットスポーツ・レーシングの8号車を第2戦からドライブした。
第4戦
- マリオ・ドミンゲスはミルウォーキー・マイルで回避できるクラッシュを引き起こしたため7ポイントを失った。
第9戦
- 最初の全アメリカ製チャンプカーであるパノスDP01がサンノゼ戦の週末に初走行した。翌シーズンは全チームがこのシャシーを用いることとなる。
- サンノゼでアトランティック・チャンピオンシップに参戦していたガレス・レーシングが2台の車で翌シーズンに参戦することを発表した。
- ポール・トレーシーはアレックス・タグリアーニと回避できる事故を引き起こしたとして7ポイントの罰を受け、総額を明らかにされない罰金を科された。彼は3つのレース(デンバー、モントリオール、ロード・アメリカ)のために執行猶予に置かれた。タグリアーニも総額を明らかにされない罰金を科された。
第10戦
- クリスチアーノ・ダ・マッタはロード・アメリカでのテスト走行で鹿と衝突事故を起こし昏睡状態に陥った。その結果ルースポートはデンバー戦でジャスティン・ウィルソンを起用した。
- ポール・トレーシーはセバスチャン・ボーデと回避できる事故を引き起こしたため3ポイントの罰を受け25,000ドルの罰金を科された。その執行猶予は延長され、その中にはサーファーズ・パラダイス戦が含まれた。ボーデは罰を受けることはなかった。
参照
外部リンク
- Aberg, Andreas. “Bridgestone Presents the Champ Car World Series Powered by Ford 2006”. Driver Database. 2009年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年5月19日閲覧。
- “2006 Bridgestone Presents the Champ Car World Series Powered by Ford”. Champ Car Stats. 2009年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年5月19日閲覧。
- “Standings after Mexico City”. Champ Car World Series. 2009年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年5月19日閲覧。
関連項目
- 2006年のインディ500
- 2006年のインディカー・シリーズ
- 2006年のインフィニティ・プロ・シリーズ・シーズン
- 2006年のチャンプカー・アトランティック・シーズン



